老婦人と母親 2021.10.15
老婦人と母親 2021.10.15
満、90歳の母親が誤嚥性肺炎で入院しているが、明日退院して元の施設に戻れる事になり一安心だ。しかし、何せ高齢でこの肺炎も数度の繰り返しなので余談を許さない状態なのだ。
私の休みの今日、元のイトーヨーカドーがリコパ鶴見とリニューアルしてオープンしていたので、使い込んだ靴を新しくする為に徒歩で凡そ20分、出掛けた。
早歩き運動を日課にはしているが、何時も帰宅後の夜なので、秋の日差しを浴びながらだ。途中、氏神様の潮田神社に参拝。
若い女性が一人、神前で思いを神様に訴えている。
私も横に立ち、手を合わせる。
リコパ鶴見は病院が数件入っていたり、イトーヨーカドー提供のファッション関係は無く、無印良品が入っていて様変わりだ。
ABCマートの靴屋にはいる。
甲高幅広の靴が無く、選ぶのに難航したが店員が合うものでオシャレなのを探し出してくれた。
午後1時。
お腹も空き、くら寿司が入ってはいるが、ランチで寿司を食べる気持ちになれなく、リコパ鶴見を出て近くのロイヤルホストに移動。
流石にロイヤルホストのコロナ対策は感心する。
店内は凡そ、70%は塞がっていて、4人掛けと、隣の2人掛けの席のどちらでもいいと案内されたので、4人掛けに着座。
この店の私のお気に入りはポークソテーとポタージュのセット。
後ろの席で、幼い女の子が、オレンジジュースを食べる・・と何度も両親に訴えているが、どうも無視されている。
なぜ無視なのか気になる。
美味しい食事が終わるところで、コーラの残りに取り掛かった時、店員に案内されて、スリムな80代と思われる女性が一人で杖をつきながら、覚束ない足取りで、私の隣の2掛けの席に案内さてれ着座した。
この時、母親とこの老婦人の感じが私の中で重なった。
この老婦人の席は、この店内では、バスの補助席の様な位置で私が避けた場所なのだ。
彼女の席より広く落ち着く席にいる私は心苦しくなり、帰り支度を始めたが、バスや電車と違って席を譲るという事が店の思惑もあるだろうし、こちらにどうぞ、とも言えなく彼女の横で腰をあげた時、彼女はホットケーキとホットココアをオーダーしていた。
パンケーキと言わずにホットケーキという言い方は、私も同じだ。
店員はドリンクバーから私が持ってきますと言っていて、
店員の優しさにほっこりしながら、このお婆さんを宜しくお願いしますよと
心でつぶやきながら店を出た。
殆ど外食はしなかった母親だが、最早、彼女を連れ出す事は出来ない。