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    2019.5.20カテゴリー: 店主のブログ

    工房に改修。 2019.5.20

    当店の車庫兼倉庫を改装して、建て直し工事を行っている当店工場から木工機械を移動して、

    工房として始める事になったので、そこに看板を設置するにあたり、欅の板に私が書く事にしたのです。

     

    私がまだ宮師修業中の頃、工場の2階部分にトタン板を2枚、横にして木枠を付け、

    ペンキで書いた看板があったのです。

    この看板を塗り直すことになって、私が書道をやっていたのと、経営者である父親が経費を安くあげる為に、

    私に書くように言ったのです。

    当時から、筆で文字を書く事に興味津々な私は快諾してまず、下地の塗りから始めて構想を練り、一気に書き上げたのです。

    巧くいって乾かす為に、歩道の脇に立てかけて一晩置く事にしたのです。

    夜中に強い風が吹いていて、さぞかし、乾きが早いだろうなと思っていたのですが・・・・・・

    朝、確認すると、当時の歩道は未舗装で、その砂が看板にべっとりと付着していたのです。

    下地から塗りなおしました。

     

    桧板に表札や寄付額に入れる名札に墨で名前を入れる事は何度も経験がありますが、

    この、工房の看板は墨でなく、ペイントで書くので、勝手が違うのです。

    ホームセンターで塗料や筆の相談をしました。

    シンナー臭が苦手なので、水性ペイントを使うことにしました。

    相手は欅です。

     

    まず、構想を練って雛形文字を作成。

    書き始めて、やはり、失敗。

    裏に書いても失敗。

    ペイントが書いた後で欅の木目で広がってしまうのです。

    板を両面とも削って、再度のトライです。

    この広がる原因対策を宮師の晴行が考えてくれて、紙やすりで表面を仕上げてくれたのです。

    あと、書く前に塗料を缶の中で良くかき混ぜ、ぼてぼてと筆にペイントを含ませなく、

    薄めに線を引き、乾いたら塗り重ねることにしたのです。

    これで、成功しました。

    この成功した看板文字を4回、塗り重ねました。

    水性塗料の特性なのか、欅の色が透けて見えるので、この回数の塗り重ねが必要と解ったのです。

    この間、毎晩この看板を眺めていて、この文字構成にインパクトが無く、私らしさがなく、読める様にと

    拘り過ぎていると思い始めて、とうとう、看板の裏に、新しい構想で書いてしまいました。

    数日、眺めていて納得出来たので、OKとしました。

     欅は無塗装なので、雨風に当たり、風化し日焼けして劣化するでしょう。

    文字は明るい色なので、そのまま残り、いい感じに経年変化するはずなのです。

     これで、看板製作費用が浮きました。(にや)

     

     

     


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