出会いと縁。 2022.4.26
出会いと縁。 2022.4.26
長く生きていると色々な出会いを経験する。
人との出会いからペットや色々な生き物も含めると多岐にわたる。
その出会いから始まった縁が途中で切れてしまうものもあり、長く継続するものもある。私は日課で休み以外のほぼ毎日、仕事の合間で書を書いては、インスタグラムにアップしている。
墨液を使わず、硯で固形の墨を擦っている。
この両方とも中国製だ。
墨も硯も漢字が中国から日本に入って来た時から同時に輸入されていたと想像する。
墨も硯も国産もある。
端渓硯に始まり中国産は色々な石がある。
私も数種類の中国、国産の石を使ってきたが、中国産が好みだ。
そして、今現在、使っている硯と墨に辿り着いた。この墨・・・黄山松煙墨・・・は中国人の友人がお土産で買ってきてくれたことから知ったもので、貰ってから余よそ20年間使わずにしまい込んでいたのを擦った時に墨色が気に入り、使い切ってから書道用具店に頼んで似たものを探し出してもらい使い続けている。
油煙墨は淡墨にすると、茶系・・・松煙墨は淡墨にすると、青系の色になるのが、この墨はグレー系の発色だ。
とにかく、練が固いので、擦っても擦っても余り減らないのがいい。
ただ、お土産売り場で扱っている位なのいで、作りが荒っぽい。
時々と言うより頻繁に小石が入っていて、ガリガリっと硯に白い削り痕を残す。
だが、それを受けている中国硯がタフで、平気なのだ。
もはや、この硯の石の名前は忘れてしまった。
凡そ半年毎にすり減った硯の表面の細かい突起の鋒鋩を立たせる為に砥石をかけるだけで済んでいる。
そして、ガリガリが始まると、墨のその場所を探ってナイフで削って取り去る。人間同士に加えて、道具との出会いも縁であり宝物だ。